
電波による移動通信が可能になって百数十年。私たちが学校で習った「電波とは30Khzから300Ghzまでの電磁波を言う」の周波数は、到底使われない範囲の数値でしたが、近年急速に使用される周波数範囲が広がりました。
ラジオ放送が1.6Mhzまでであったのが、NHKFMが昭和30年頃から70Mhz近辺で放送されるようになり、テレビでは12チャンネルが220Mhzと家庭でも高い周波数が使われるようになりました。そして、UHF放送に450Mhz、衛星放送は12Ghzですがパラボラのコンバーターで1Ghzに変換してテレビに接続されています。ですから、衛星テレビの配線は同軸コードも良質のものが使われているのです。
家庭でも12Ghzという高い周波数まで使用することは、長いラジオ人生を過ごした私共のような者には修理したり作ったりという手を触れることができない周波数領域となっています。最近、パソコンの製作パーツが市販され多くの人が製作されていますが、私たちの青春時代も2つ3つの放送が混信して一緒に聞こえる「並四型ラジオ」から、混信のない「5球スーパーラジオ」の組み立てが流行り、電気街でラジオの部品を買いあさったものでした。
昭和20年代後半がラジオ時代で、昭和30年にはテレビ時代になり、部品やらキットを購入してテレビも作りました。テレビがある家には近所中の人が集まった時代で、テレビも故障すれば真空管を取り替えるなど、修理も楽しい思い出となっています。
各家庭で電話が引けるというのは今の社会では当たり前のことですが、申し込んでから長く待つという時代もありました。次いで、140Mhzのポケットベルが昭和43年頃からサービスを開始し、会社や家庭に縛られるという抵抗感があったものの、最終的には液晶表示による数字や文字でメッセージを送る、今のメールの走りとなる現象も起こりました。その後、周波数は140Mhzから280Mhzに変更され、鳴るだけのポケットベルから表示式へと変更になりました。
800Mhzの自動車電話から携帯電話へと時代は移り、平成3年から始まったアナログ方式のサービスは平成6年にデジタル方式に切り替わって、アナログ式はこの時点で姿を消すことになります。これによって電波の使用効率が3〜6倍と飛躍的に向上しましたが、それでも不足することから1.5Ghzのシティオ、そしてコードレスから進化したPHS(1.9Ghz)がサービスされました。
平成14年からサービスが始まったドコモのFOMAは、2Ghzという地上基地局で使用する周波数としては一番高い周波数を使用しています。また、今までの携帯電話のPDCのデジタル方式とは違うCDMA方式を使用しており、高度な技術力によって高い周波数の損失分をカバーするのみならず、その周波数のメリットを大いに活用しています。