村爺のちょっといいはなし

第二十九回 田舎住い1、どんな所に

 

〔田舎住い1、どんな所に〕

最近新聞の広告や本屋さんに行くと田舎暮らしの記事が載る雑誌が販売されています。そこに紹介されている記事や写真、広告欄にも都会ではありえない広い本宅に離れや趣味の栽培には充分な畑、玄関には好きな方には申し分ないスペースの土間にスク−タ、オートバイも充分入れられ天候に関係なく整備が出来そうです。又家族団らんが目に浮かぶ囲炉裏と蒔きが燃やせる釜戸が有り、次々と今の都会では考えられない豊かな生活空間が現れて来ます。そしてこれだけの建物と土地がこんな安いなんて・・・と価格の物件に惚れ込んだ割に簡単には思い切れない都会との距離が有ります。

 田舎の道は遠いとしたものですが最寄の駅から5Km10Kmと有りますと、普通都会では遠いな−と思います。でも良く整備された県道では5分10分の時間で走れますので都会の距離と比較になりません。田舎も車社会になり1軒に2台3台の足代わりの車を持つて居られますが、道には偶にしか信号は無く有っても黄色の点滅です。

朝夕でも渋滞知らずで交通量は少なく、そして村により車庫証明も要らない事も車両保有台数が多い大きな要因でも有ります。奈良交通のバス路線だ有りますがバスが何時間かに1本と有れば己ずとマイカーが必用です。 毎日の勤めに駅まで出るのに自分の出勤時間に巧く合うか判りませんがバスが有ります。が、時間帯が限られていますので合わせられるかが問題です。村の小学校や中学校が村の中心地域一つに纏められた事で通学時間に会えば行き返りは大丈夫ですが、殆んどは町ならバス駅2っ3っを我慢して歩いておられるか、奥さんや家族が送り迎えされています。

車で駅まで出ても月の駐車場代は都会の自転車預かり代金と殆ど変らず、知人の家の庭や畑の隅に止めさせて貰う事も出来ます。村の人口密度が少ない事でも有り、巧く頭使えば無料の場所も有るのか月極めの駐車場にも預ける人も少ない様です。都会のマンションで駐車場が空く順番をのを待つと言うような事も有りません。お金を払い車を契約して停める人は少ない様です。反面土地の活用も有り駅の近くに駐車場経営のお商売する人も多いのですが、停める人が少ないので投資の割には余り儲かる仕事ではない様に思います。 10数回転勤に明け暮れした長いサラ−リーマン生活も今流行りの早めの定年になり、長い社宅回りに終止符を打つ事に成りました。子供達の希望も有りこれからの永住地を何処にするか考えた末に、言葉の前にドが付くような田舎に決めました。

もうこれで毎日電車に乗る事も無いのではと、駅から遥かに離れた山の中で美しい空気と緑が有れば、そして四季の花々を楽しめればと山林の地目を購入し各地のモデルハウスを見せてもらい、その都度我が経済力の無さをつくづく身に感じながら、プレハブの業者を選定し少し広い目の物を建てました。プレハブと言う言葉に何か安い物を感じる事も有りますが、家の庭の隅に建てられた4、5畳や6畳の勉強部屋と違いどうして 々 展示場で見た通りの家が手に入ります。その時点から生活の設計が出来ますし、変更の相談も実物目の前にしての業者と打ち合わせに思い違いも少なく何とか巧く行きました。色々過去の経験から、工業生産に近い建物で有れば、後日の手入れも殆ど要らない事も理由でした。

戦後に怖いアメリカの女性の名前の台風を何度も経験した事から、台風時の屋根の破損や大雨、窓や戸の雨の吹き込み等を考えると、総合的に地震も含めて設計され改善を重ねられた事への安心感も手伝い決定しました。 建築場所は標高も高い奈良県の大和高原と言われる所のまだ少し高い山の中腹です。場所は奈良県宇陀郡室生村、村は南北に少し長くおにぎりが三重県にかじられたような形で、もう東隣りは名張市に隣接しています。真中を近鉄大阪線、駅は室生口大野、三本松駅です。国道165号線と北側を国道25号線が東、西名阪国道に繋がります。(続く)

 

 

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